
結論から言うと、ホームページは公開後も継続的な保守が必要です。特にWordPressで作られたサイトは、更新を怠るとサイバー攻撃の標的になりやすく、放置期間が長いほど被害の発見が遅れ、復旧の負担も大きくなります。
この記事でわかること
- なぜ「プラグインを入れていないから安全」が通用しなくなったのか
- 自社サイトが危険な状態かどうかを今すぐ確認する5つのチェックポイント
- ホームページを「経営資産」として守るべき理由
- 一般的な保守費用の相場と、専門業者に任せるべき理由
「ホームページはあるけれど、公開してからずっと触っていない」——そんな心当たりはありませんか。
制作会社に依頼してホームページが完成した瞬間はゴールのように感じますが、実はそこがスタートラインです。担当者が忙しい、更新の仕方がわからない、特に困っていないから後回し——理由は様々ですが、気づけば半年、一年と手つかずのまま、というケースは決して珍しくありません。
日本国内の企業サイトの多くはWordPressで作られています。使いやすく自由度が高い一方で、それは裏を返せば「多くの企業が同じ仕組みを使っている」ということでもあります。今回は、その放置がどんなリスクにつながるのか、そして今すぐできる自己診断のポイントをご紹介します。
そもそも「プラグイン」「脆弱性」って何?
ここから少し専門的な話をしますが、難しく考える必要はありません。
WordPressで作られたホームページには、機能を追加するための「プラグイン」という後付けの部品のようなものを入れられます。フォームを設置したり、SEO対策をしたり、便利な機能を足せる反面、プラグインの数だけ「弱点」が増える可能性があるというのが、これまでよく言われてきたリスクでした。
そのため「余計なプラグインを入れなければ、ある程度は安全」という考え方が、長らく一つの目安とされてきました。

プラグインを入れていなくても、狙われる時代に
しかし、その考え方が通用しなくなってきています。
2026年7月、WordPress本体そのものに深刻な脆弱性が見つかりました。特別な設定や追加のプラグインがなくても、標準的な構成のまま公開しているサイトが、ログインすら不要な状態で乗っ取られる可能性があるというものです。あまりの深刻さから、WordPress側が対象サイトに対して強制的な自動更新を行うという、異例の対応が取られたほどでした。
これが意味するのは、「プラグインさえ気をつけていれば安全」という従来の常識が崩れつつあるということです。土台となるWordPress本体そのもののバージョン管理が、これまで以上に重要になっています。

「半年以上さわっていない」は、実はよくある話
とはいえ、多くの中小企業では専任のIT担当者がいるわけではなく、社長や総務担当が本業の合間にホームページを見ている、というのが実情です。
「気づいたら半年以上更新していなかった」——これは特別なことではなく、非常によくあるパターンだと言われています。忙しい日々の中で後回しになってしまうのは、決して珍しいことでも、あなたの会社だけの問題でもありません。
ただし、「よくあること」と「安全であること」はイコールではありません。攻撃者は、そうした“隙”のあるサイトを日々自動的に探し回っています。
今すぐできる、5つの自己診断チェック
難しい専門知識がなくても大丈夫です。次の質問に、ドキッとするものはありませんか?

- 最後にログインしたのはいつですか? 答えられなければ、それはもう“放置”のサインです。
- 管理画面を開くと赤い通知や警告マークが並んでいませんか? 更新が必要な状態を長期間放置していないか確認しましょう。
- もし今夜サイトが乗っ取られたら、あなたは気づけますか? 改ざんされても見た目が変わらず、何ヶ月も気づかないケースがあります。
- バックアップ、本当に取れていますか? 「取っているはず」と「取れている」の間には、大きな差があります。
- サイトが原因で顧客情報が漏れたら、誰が、どう対応しますか? トラブル時の担当者や対応方法を決めておく必要があります。
一つでも即答できなかったものがあれば、それは黄色信号です。特にサイトの改ざんや情報漏えいは、「気づいた時にはすでに被害が広がっていた」というケースが少なくありません。発見が遅れれば遅れるほど、復旧にかかる時間もコストも、そして失う信用も大きくなります。
実は、保守は「自社を守るため」だけではない
ここまでは自社のサイトを守るという視点でお話ししてきましたが、実はもう一つ、見逃せない動きがあります。
近年、企業間の取引において、取引先のセキュリティ対策の状況を客観的な基準で確認しようという制度づくりが国主導で進んでいます。その中には、パッチ適用や脆弱性管理といった、まさに今回お話ししたような「日々の地道な更新作業」が、対策の土台として位置づけられています。
現時点では任意の制度ではあるものの、今後は取引先から対策状況を問われる場面が増えていく可能性があります。「うちは中小企業だから関係ない」ではなく、「今のうちに最低限の備えをしておく」ことが、将来の取引機会を守ることにもつながるかもしれません。

この制度の詳細については、また別の機会に詳しくご紹介したいと思います。
ホームページは「作って終わり」の広告物ではなく、会社の資産です
そもそも、ホームページは一度作って終わりの「広告チラシ」のようなものではありません。会社の看板であり、日々問い合わせや信用を生み出し続ける、立派な経営資産です。

工場の設備や店舗と同じように、資産には日常的な点検とメンテナンスが欠かせません。放置された設備がいつか大きな事故につながるように、放置されたホームページも、いつか会社の信用を損なう事故につながりかねません。
「壊れるまで使う」ものではなく、「壊れないように守り続ける」もの——その意識の違いが、これから重要になってきます。
保守は、詳しい専門業者に任せるのが安心です
とはいえ、ここまで挙げたようなバージョン管理やバックアップ確認、有事の対応を、日々の業務と兼務しながら自社だけで続けていくのは、決して簡単なことではありません。
WordPressの仕組みやセキュリティの動向は日々変化しており、片手間で追い続けるには限界があります。だからこそ、専門知識を持つ制作・保守会社に任せることが、結果的に一番の近道であり、安心につながります。
何かあった時にすぐ相談できる窓口があるという安心感そのものが、保守を依頼する一番の価値とも言えます。
また、「更新を自動化しておけば安心」と思われがちですが、実はそこにも落とし穴があります。WordPress本体やプラグインを自動更新の設定にしていると、サーバー側のPHPバージョンとの相性や、他のプラグインとの組み合わせによっては予期しない不具合が発生し、最悪の場合サイトが表示されなくなることがあります。
自動更新は放置対策として有効な一方、「更新した結果、逆にサイトが止まる」というリスクとも隣り合わせなのです。
こうした更新前後の動作確認や、万一の際の切り戻し対応まで含めて任せられるのが、専門業者に保守を依頼する大きなメリットです。

一般的な保守費用の目安
保守にどれくらいの費用がかかるのか、イメージが湧きにくいという方も多いと思います。一般的な相場感は、以下のようなプラン構成になっていることが多いです。
| プラン | 月額費用の目安 | 主な保守内容 |
|---|---|---|
| ライト | 10,000円〜15,000円程度 | 稼働監視、簡易バックアップ、月1回程度の更新確認 |
| スタンダード | 15,000円〜30,000円程度 | WordPress本体・プラグインの定期更新、週次バックアップ、簡単な軽微修正 |
| プレミアム | 30,000円〜50,000円程度 | セキュリティ監視の強化、緊急時の優先対応、改ざん時の復旧対応、月次レポート提出 |
※金額はあくまで一般的な目安であり、サイトの規模や機能、契約内容によって変動します。
よくある質問(FAQ)
Q1. ホームページの保守とは、具体的に何をするのですか?
WordPress本体やプラグインのバージョン更新、定期的なバックアップの取得、稼働状況の監視、問い合わせフォームなどの動作確認、そして万一トラブルが発生した際の復旧対応が主な内容です。
Q2. 保守をせずに放置すると、具体的にどうなりますか?
サイバー攻撃による改ざんや情報漏えい、サイトの表示停止、問い合わせフォームの不具合による機会損失などが起こり得ます。
Q3. 保守は自社の担当者だけで対応できますか?
小規模で更新頻度が低いサイトであれば、ある程度は自社対応も可能です。ただし、WordPressの脆弱性情報は日々更新されており、本業と兼務しながら追い続けるのは負担が大きくなります。
Q4. 保守費用の相場はどれくらいですか?
サイトの規模や内容にもよりますが、月額10,000円程度の簡易プランから、月額数万円規模の総合的な保守プランまで幅があります。
Q5. WordPress以外で作られたサイトでも保守は必要ですか?
はい、必要です。WordPress以外のCMSや静的サイトであっても、サーバーやドメインの更新管理、フォームの動作確認、セキュリティ対策は共通して必要になります。
Q6. どのくらいの頻度で保守作業を行うべきですか?
更新状況の確認は週1回程度が一つの目安です。バックアップについても、更新頻度に応じて自動で定期取得される仕組みにしておくと安心です。
Q7. 管理画面に「更新」ボタンが表示されたら、すぐに押しても大丈夫ですか?
自己判断でそのまま押すのはおすすめしません。更新前には必ずバックアップを取得し、可能であればテスト環境で動作確認をしてから本番環境に適用するのが安全です。
まとめ:まずは現状を知ることから
ホームページは、公開して終わりではなく、育てながら守り続ける会社の資産です。とはいえ、日々の業務に追われる中で、すべてを自社で管理し続けるのは簡単なことではありません。
「うちのサイト、大丈夫かな」と少しでも思ったら、まずは現状を確認することから始めてみませんか。専門家による診断を受けることで、見えていなかったリスクや、今すぐ着手すべき優先順位が明確になります。
ホームページの保守・セキュリティ対策について、無料相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。

